マスタードオイルで鼻炎をつーんとやっつける

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物心ついたときから鼻が詰まっていた。

そういうものだと思っていた。

 

アレルギー性鼻炎というらしい。

調子が悪いときは鼻水が滝のようにあふれ、

ティッシュが手放せない。

幼いころから耳鼻科通いをしていた。

 

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年がら年中、鼻とのどの間が炎症を起こしているので

ちょっと無理をしたらすぐにのどやリンパが腫れてしまう。

いつも鼻が詰まっているので、無意識に鼻呼吸では無く

口呼吸をしてしまう。

 

乾燥した冬は朝起きたらのどが痛いし

ジョギングなど運動をするときも鼻が通っていないと酸素が入ってこなくて

とてもしんどい。そんな感じで何10年…。

自分の人生、鼻づまり人生だともうあきらめていた。

 

鼻がス〜ッと通ったら気持ちがいいだろうなあ!

そう思いながら。

 

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ネパールやインドでは料理はもちろん、マッサージや肌のケアに

マスタードオイルというオイルが広く使われている。

ピリッと刺激のあるオイルで魚介類との相性は抜群だそうだ。

要はからし油ですな。

 

これを適当なスポイト付きの瓶に移し替え、

鼻の片穴に10滴ずつくらい流し込む。

垂れてくるので、横になりあごを上げる。

最初は何の修行やねん〜! というくらい、マスタードの

刺激がつーんと効いてきて、涙が出てくる。

 

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鼻と目の間の腫れている地帯にマスタードが

行き渡り、なんだか気泡がはじけるような音がする。

1、2分ほどじっとしていると、不思議なことに鼻が通ってくる。

 

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自分の場合は寝起きにこれをやると

夕方くらいまではとても快適に鼻で呼吸ができる。

 

つーんには初め戸惑ったけど次第に慣れて、

今では逆にちょっとその刺激を快感に感じたりしている(笑)。

 

昔、罰ゲームで肉まんの具を抜いて中にチューブの和からし

をた〜っぷり入れたものを食べて悶絶したことがあるけど、

それに比べたらオイルにからしが溶け込んでいるよ、程度なので

そこまでひどい刺激では無い。…と、思う。

 

ジョギングやストレッチ、筋トレ、瞑想などに

呼吸法は欠かせないもので、鼻呼吸が基本になってくる。

今までほぼ鼻呼吸をせずに生きてきたので、

鼻呼吸というものがこんなにも生活リズムを取りやすく、

脳や血管に直接届くくらい、深く息を吸ったり吐いたり

できるものだと知らなかった。

スッキリ爽快、気持ちがいい。

 

思いがけず嬉しいこともあった。

それはイラストを描くときだ。

ラフがOKになって清書でペン入れをするとき、

ペン先に集中し、呼吸の震えが線の揺れに現れてしまうので

呼吸を止めて1本ずつ、線を引いていた。

 

…めっちゃくちゃしんどい。まさに苦行。

ペン入れ中は集中が途切れるから電話が鳴っても出れないし、

ペン入れが終わったら疲労困憊、ヘトヘトで文字通り倒れ込む。

いつしかペン入れは苦しいもの、

でもしなくてはならないもの、という位置づけになっていて

本来工程として一番楽しいはずのペン入れと着色がおっくうになってしまっていた。

 

思うままに鉛筆で描いたラフの線が一番自由で楽しいじゃないか、と。

 

実際これは絵を描く人ならわかるであろうあるあるで、

本番よりも予行演習の方が肩の力が抜けて良いものができるのと似ている。

学生のころや駆け出しのころならそれでも良かったかもしれない。

だけどプロならば、ペン入れして納品した線が一番のクオリティであるべきで、

どうしたらいいのかとずっと考えていた。

 

鼻呼吸をしたら線にほとんど影響が出ず、ラフのような線が引けることがわかった。

仕組みは分からないが、口呼吸では体幹というか、

身体が揺れたり震えて、鼻呼吸ではあまりそれが無い。

 

スポーツのときも鼻呼吸の方が身体に負担が少なく疲労しにくいと言われている。

東洋武術などは古来から鼻呼吸を取り入れてきたという。

 

静かに、深く、集中。鼻呼吸はそんな動きに合っているのかもしれない。

 

何十年も悩んでいたことがあっさりいくつも同時に解決して、

なんだ、こんなことだったのかと拍子抜けするくらいスッキリした。

 

とはいえ、もともと夏はそこまで鼻炎もひどくないので

このまましばらく続けてみて、天敵の冬を超えてみようと思っている。

 

…にしてもホントに鼻が通るって気持ちがいいな〜。

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2016-07-20 | Posted in BLOGNo Comments » 

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